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NEDOワシントン事務所
米国エネルギー合理化経済評議会(American Council for an Energy Efficient Economy = ACEEE)は2007年6月5日、全米50州およびコロンビア特別区によるエネルギー使用合理化推進政策・プログラム・技術の導入状況によって各州を格付けした『2006年の州政府エネルギー使用合理化番付(The State Energy Efficiency Scorecard for 2006)』を発表した。ここでは、ウェブ放送を聴聞したNEDOワシントン事務所リサーチャーのNicholas Rekstenのメモに基づき、ACEEEの報告書の主要ランキングとその発表会見の模様を紹介する。
エネルギー効率化問題における連邦政府の主導権が未だに欠落していることから、州政府による努力が極めて重要となっている。自動車排出に関する連邦基準は過去20年間更新されておらず、電化製品の省エネ基準およびビルディング基準も同様に時代遅れである。米国では、連邦政府のこうした不活動が各州政府による独自のイニシアティブを触発したと言える。事実、全米50州およびコロンビア特別区が2006年に電力部門のエネルギー効率改善へ費した金額は20億ドルを超えており、これは連邦政府のエネルギー効率化総予算を上回っている。 エネルギー効率改善は、米国のエネルギー安全保障問題および地球温暖化問題を解決するための「第一燃料(first fuel)」と言っても過言ではなく、その改善は、環境上の課題を克服すると同時に経済成長を維持する上で必要不可欠なものである。 ACEEEでは今回の番付作成にあたって、下記のカテゴリーを設定し、検討した:
上記の各カテゴリーの総得点を統合した番付は下記の通り: 1. カリフォルニア州、 コネチカット州、 バーモント州(同点) 番付11番目のテキサス州から25番目のアイダホ州までの15州(コロンビア特別区を含むため、実際には14州とDC)は、エネルギー効率化推進の重要な政策を幾つか導入しているものの、残りの26州では殆ど何の努力も行なわれていない。こうした州毎の格差を埋める為に、連邦政府の法令が必要なのである。幸いなことに米国議会は、電化製品の新基準や建築物エネルギー基準、電力業界ガイドラインや自動車燃費基準等を審議中である。一方では、こうした政策はコストを吊上げることになるため、比較的富裕な州でしか実行できないという批判がある。今回高得点を得た州と州民一人当たりの総生産との間に幾分かの相関関係があることは事実であり、高得点州の電気料金(electricity rate)が約1〜2%高くなる傾向があることも事実である。しかしながら、エネルギー効率改善施策は一人当たりのエネルギー消費量を削減するため、高得点州の電気料金が高めであっても平均的な電気代(electricity bill)はどちらかというと、低得点州よりも低額となっている。 地球温暖化対応の面では、温室効果ガス(GHG)排出のcap-and-trade型制度があればエネルギー効率基準は不要であるという考えがあるが、これは神話である。エネルギー効率基準はcap-and-trade型制度を補完する重要施策となるべきであり、議会はGHG削減インセンティブと一緒に、エネルギー効率化インセンティブを策定すべきである。
米国議会は、1970年代以降エネルギー消費をほぼ同レベルで維持しながら、70%の経済拡張を達成している欧州のエネルギー効率改善策に目を向けるべきである。国内に目を向けると、カリフォルニア州が、エネルギー消費を増やさずに経済成長を達成するという同様の功績をあげているのは称賛に値する。
<Prindle氏との質疑応答> [質問] この報告書から州政府が得るものは何か? [回答] この番付報告が、州政府間でのエネルギー効率改善最良慣行の交流を助長することを望んでいる。また、効率改善基準を制定していない州が、先駆的州の経験した政策の誤りを回避できるものと期待している。
[回答] 大学は政策研究センターとして、更には、エネルギー効率化政策の意見交換の場となりうる。
[回答] この報告書の結果から、政治的な結論を引き出すべきではない。例えば、テキサス州は共和党寄りと見なされている州であるが、今回の番付では11位に入っている。やはり共和党寄りとされるフロリダ州やアーカンソー州、ノースカロライナ州やミズーリ州も今回の得点は高くないながらも、エネルギー効率改善に真剣に取組み始めており、将来は高得点を獲得するものと期待される。
注釈: 1:これは、電力・ガス業界に電気とガスの節約目標を達成するよう義務付けることによってエネルギー使用合理化を奨励する、市場ベースのメカニズム。
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