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「バイオ燃料利用拡大への道」に関する公聴会:概要 NEDOワシントン事務所
下院科学・技術委員会のエネルギー・環境小委員会は、Nick Lampson同小委員長(民主党、テキサス州)が草稿した「バイオ燃料研究開発推進法案(Biofuels Research and Development Enhancement Act)」草案に関して専門家や利害関係者の意見を聴取するため、6月14日に公聴会を開催した。同法案の詳細は未だ一般に公表されていないものの、6月14日のプレスリリースでは主要条項として下記をあげている:
ここでは、NEDOワシントン事務所リサーチャーNicholas Rekstenのメモに基づき、Lampson委員長の開会の辞、および、エネルギー省(DOE)傘下の国立再生可能エネルギー研究所、Standard Renewable Energy社、再生可能燃料協会、先進バイオ燃料連合、環境団体のFriends of the Earthを代表する各証言者の発言と質疑応答について概説する。
<開会の辞> Nick Lampson委員長(民主党、テキサス州) 化石燃料はいかなるエネルギー戦略においても依然として重要要素である一方、エネルギー問題の解決で将来への鍵となるのはバイオ燃料であり、連邦政府はこの研究開発にコミットする必要がある。エタノール業界は現在、トウモロコシ由来のエタノールと大豆由来のバイオディーゼルにもっぱら依存しているが、エタノール需要急増のために食品や飼料の価格高騰が懸念されている。エタノールが国内販売ガソリンに占める割合は現在僅か5%(注:1)であるが、これを、提案されているバイオ燃料使用目標まで引き上げるには国内で生産されるトウモロコシの約半分をエタノール製造にまわさねばならない。従って、バイオ燃料用の原料を拡大して、木片やスイッチグラス、その他セルロース系材料を利用することが必須であり、この技術コストを引き下げることが必要となる。
<証言> 国立再生可能エネルギー研究所(NREL)のThomas Foustバイオマス研究部長 バイオ燃料業界がバイオ燃料の原料をトウモロコシからバイオマスへと切り替えるために必要な新規技術を探求しなければならない。米国内のバイオマス生産能力がフルに活かされれば、国内燃料の50%をバイオマスで供給することが可能となるが、現時点では、バイオマス由来のエタノールを効率的に生産する技術が未だ見つかっていない。 バイオマスや植物油、または、動物の脂肪から作られるバイオディーゼルも将来有望であるが、必要な原料の国内生産能力にはかなりの制限があり、既存の原料では年間20〜40億ガロンの生産がせいぜいと見られている。従って、藻のような新規原料が必要であるが、このプロセス技術には未だ10年はかかる見通しである。更には、DOEの調査研究によって、既存の燃料インフラが大量のバイオ燃料輸送には不十分であることが明らかになったように、バイオ燃料インフラの整備も必須である。
石油輸入を削減し、バイオディーゼル燃料に切り替える必要がある。2006年のバイオディーゼル生産は僅か2.5億ガロンであったが、米国内で建設中の50ヵ所の新規精製施設によって設備容量が約17億ガロン増えるため、国内の精製設備容量は間もなく爆発的に拡大し、4万の新規雇用が創出されることになる。Lampson委員長の草案に、切望されていたバイオディーゼル研究支援が盛り込まれていることを称賛する。特に、バイオディーゼル・インフラを拡大する方法、および、バイオディーゼル生産コスト引き下げに役立つ新原料の研究が重要となる。また、バイオディーゼルの消費を確実に拡大するためには、バイオディーゼル使用基準を採用することが不可欠となる。連邦政府は今後10年間で5%を目標とすべきである。
エタノール業界は技術的に進歩してきている。殆ど全てのエタノール企業がセルロース系エタノール生産プロセス向上を目指す研究プログラムを持っており、多様な新生産プロセスや原料が探求されている。こうした研究を推進し、バイオ燃料の市場構築と燃料輸送インフラ面で残っている課題に対応するため、RFAはLampson草案に対して下記を提言する:
企業は、政府の新バイオ燃料技術開発に喜んで協力する意向である。但し、小委員会では、業界が自らにとっての最善技術や原料を決定できるよう、技術および原料ニュートラルな政策を可決すべきである。特に重要なのは、第一世代燃料を超えた進展である。第二・第三世代燃料の可能性は遠大で、砂糖やバイオマスを原料とするジェット機用バイオ燃料の可能性すらある。バイオ燃料の炭素基準設定に際しては、異なるプロセスが異なるレベルの二酸化炭素を放出することを考慮し、フレキシビリティに留意しなければならない。
バイオ燃料には、将来のエネルギー源としての大きな期待がもたれるが、バイオ燃料の生産は正しい方法、つまり、温室効果ガス(GHG)を削減し・地方経済を活性化する方法で行われなければならない。業界が成長するにつれて、土地や水資源の利用、土壌や水の質、生成プロセスから生じる炭素排出等に配慮する必要がある。また、バイオ燃料のライフサイクル炭素排出を理解するため、土地開墾によるバイオマス収穫やトウモロコシへの土地転用の影響について疑わしい推測をする現行モデルよりも優れたモデルが必要である。技術開発の面では、@バイオ燃料原料の多様化;A原料作物の持続可能な農耕技術の研究;B新発見原料を効果的に利用出来るような生産技術の研究が重要である。
<質疑応答> Lampson委員長(民主党、テキサス州) Dinneen RFA会長 Foust NRELバイオマス研究部長
Lampson委員長(民主党、テキサス州) Dinneen RFA会長、Foust NRELバイオマス研究部長、McAdams専務理事 バイオ燃料輸送用への変換は可能である。
Ralph Hall下院議員(共和党、テキサス州) McAdams先進バイオ燃料連合専務理事
Lynn Woolsey下院議員(民主党、カリフォルニア州) Waskow Friends of the Earth国際プログラム局長
Bob Inglis下院議員(共和党、サウスカロライナ州) Dinneen RFA会長 Foust NRELバイオマス研究部長
Lampson委員長(民主党、テキサス州) Foust NRELバイオマス研究部長
Bob Inglis下院議員(共和党、サウスカロライナ州) Foust NRELバイオマス研究部長 Berger Standard Renewable Energy理事長 我が社は、採算性の見込まれる新技術には喜んで投資している。業界にとってベストなのは、一貫性のある政府政策である。これによって、投資家は安心して新技術に投資することが可能となる。
注釈: 1:ガソリン消費の5%に相当するエタノールを製造するために使用されたトウモロコシは、2005/2006作物年度収穫量の14%。(出典:UDSA/ERS, "Etahnol Expansion in the United States: How will the Agricultural Sector Adjust?" Paul C. Wescott, May 2007.) 2:上院では、Jeff Bingaman上院議員(民主党、ニューメキシコ州)が全米各地に7ヶ所のバイオエネルギー研究センターを新設することを「2007年エネルギー安全保障および輸送の為のバイオ燃料法案(上院第987号議案)」で提案している。上院第987号議案は、Harry Reid上院民主党院内総務(ネバダ州)によって「2007年再生可能燃料、消費者保護、及びエネルギー効率改善法案(上院第1419号議案)」に統合され、現在上院本会議で審議されている。
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