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排出削減目標
および施行日
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温室効果ガス(GHG)排出を市場ベースの排出権プログラムによって規制する。
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2009年の推定排出量を米国の排出上限とし、排出量を2009年水準で固定。
・プログラムの開始は2009年1月1日。
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国家cap-and-trade型制度によって、GHG排出を規制する。
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米国経済のGHG排出原単位を2012年から2021年までは年率2.6%、2022年以降は年率3.0%で削減。
・ プログラム開始は2012年1月1日。
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排出クレジットの
算出と設定
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排出クレジットは、環境保護庁(EPA)が同プログラム施行に先立つ3年間の排出量に基づいて設定。
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二酸化炭素(CO2)の回収・貯留プロジェクト、及び、植林や森林管理といった生体炭素隔離プロジェクトで削減されたGHGの量に等しい排出クレジットを新たに発行し、それを配分可能な排出クレジットに追加。
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年間の排出上限を、GHG排出原単位の削減目標率(上述)に基づいて設定。
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排出上限は、推定GHG原単位に基づいて毎年設定されるためにフレキシブルであり、経済成長が予想以上のペースである場合は将来の排出上限を引き上げ、経済成長が予想以下である場合には排出上限を下方修正する等の調整可能。
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安全弁
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プログラムのコストを抑えるため、「安全弁(safety-valve)」価格を設置。
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2009年の当初価格はCO2換算で1メトリックトン当たり$6.82。
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その後、安全弁価格は毎年、消費者物価指数(Consumer
Price Index =
CPI)の推定上昇率+1%または2%で上昇。
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経済への負担を制限するため、「安全弁」プログラムを設定。
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2012年の当初価格はCO2換算で1メトリックトン当たり$7。
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その後、安全弁価格は毎年、推定インフレ率+5%で上昇。
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排出クレジットの配分方法
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総排出クレジットの10%を無償で石炭・石油・天然ガス業界に配分。
・ 残りの90%は、
- エネルギー省(DOE)の研究開発プログラムに25%
- 国務省の途上国投資へ10%
- EPAを通じ、化石燃料発電業界に5%
- EPAを通じ、エネルギー集約産業に5%
- EPAを通じ、個人や地方政府の技術移行支援のため、州政府に15%
- 州政府の低所得者家庭エネルギー支援計画(LIHEAP)に5%
- 財務省の一般会計に25%配分。
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財務省は、所有する排出クレジットを安全弁価格で販売することが出来、その収益は財務省の一般会計の歳入となる。
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DOE、国務省、発電業界、エネルギー集約産業、および、州政府は、所有する排出クレジットを公開市場で販売し、その収益を、当事者への補償、LIHEAPや技術移行の支援、研究開発プログラムへの資金供給等に利用する。
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プログラム施行当初は、総排出クレジットの90%を、プログラムの影響を受ける当事者に無償配分。
- プログラム施行後5年間は、民間部門…炭坑や石炭輸入業者、石油精製業者や石油精製品輸入業者、天然ガス処理工場や天然ガス輸入業者、非燃料規制対象機関、石炭・石油・天然ガス利用の発電所、炭素集約産業部門…に55%を配分。但し、民間部門に無償配分される排出クレジットはその後30年間で徐々に撤廃。
- 農業部門の炭素隔離活動に5%。
- 州政府または大統領に29〜30%。
- 施行後10年間は、GHG早期削減に繋がるプロジェクトの実施機関へ1%配分。
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施行後5年間は、総排出クレジットの10%をオークション用に配分。オークション用クレジットは30年間で徐々に65%まで引き上げ。
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オークションや安全弁クレジット支払からあがった収益は、最高500億ドルまで「気候変動信託基金(Climate
Change Trust Fund =
CCTF)」に蓄積し、GHG排出削減技術の研究開発実証へ利用する。500億ドルを超過した分は、財務省保管とする。
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EIAの分析結果
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排出量および排出権価格
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同法令の施行で、CO2排出量(特に電力部門と産業部門からの排出量)がレファレンスケースよりも減少するほか、CO2以外のGHG排出の伸び率が減速し、農林業部門での炭素隔離が増加する。
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H.R.5049Aケースでは、レファレンスケースに比べ、GHG排出がCO2換算で2020年に8億2,700万メトリックトン(10%)、2030年に11億500万メトリックトン(11%)減少。
・排出クレジットの市場価格は上昇し、2018年には安全弁価格に達して、排出クレジットの追加販売を誘発することになる。2030年の排出クレジット価格*は、(i)H.R.5049Aの場合で1メトリックトン当たり$8.00、(ii)H.R.5049Bで$10.00。安全弁が用いられない場合には1メトリックトン当たり$30.00となる。
エネルギー市場
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GHG排出クレジット購入に伴なう費用を考慮に入れると、H.R.5049Aの場合、2030年の石炭価格はレファレンスケースに比べ平均46%増、ガソリン価格は3%増、天然ガスは5%増、電気料金は6%増となる。
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電力部門では、天然ガスや再生可能エネルギーおよび原子力の利用が拡大し、石炭・原油への依存が縮減する。このため、H.R.5049Aの場合、2030年のエネルギー関連CO2削減総量の68%が電力部門での削減量となる。
経済**
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米国の全般的なエネルギーコストは、排出クレジットコストの影響で、2020年までに約6%上昇する。
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エネルギー製品・サービスの最終価格の上昇、および、間接価格の上昇により、2020年の消費者物価はレファレンスケースよりも約0.6%増となる。
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排出クレジットが安全弁価格を誘発すると、価格への影響が抑制され、国内総生産(GDP)の損失が抑えられるものの、GDPの年間損失はH.R.5049Aの場合で2009年から2030年まで平均約200億ドル、H.R.5049Bの場合で平均230億ドルになると推定される。安全弁が取り入れられない場合には、年間のGDP損失は最高430億ドルと推定される。
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排出クレジットや安全弁クレジットの販売で2030年にあがる推定収益は、(i)H.R.5049Aの場合で1,214億ドル、(ii)H.R.5049Bの場合で1,259億ドル。
産業界の生産高
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H.R.5049Aの場合、エネルギー集約産業の生産高は2009年から2030年まで、リファレンスケースに比べ年間平均0.64%で縮小する。特に、アルミニウム製造は平均4.7%減となり、ガラスや鉄鋼、基礎的な無機化学品の生産も1%以上の減少となる。
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排出量および排出権価格(3)
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同提案で、GHG排出はレファレンスケースよりも減少するものの、GHG原単位削減目標を完全達成するのは2025年以降となる。
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レファレンスケースと比べ、GHG排出量はCO2換算で2020年に5億6,200万メトリックトン(7.4%)、2030年に12億5,900万メトリックトン(14.4%)減少。プログラムの初期は排出クレジットの価格が比較的低額であるため、2020年には排出削減の約66%がエネルギー部門以外における削減となる。但し、2030年までには排出クレジット価格の高騰がエネルギー部門(特に電力部門)の決定に大きな変化をもたらすため、エネルギー関連CO2排出の削減がGHG排出総削減量のほぼ58%を占めることになる。
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排出クレジットの価格*は、2012年の1メトリックトン(CO2換算)あたり$3.70から2030年には安全弁価格である$14.18まで上昇する。
エネルギー市場
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GHG排出クレジット購入の費用を考慮すると、2030年の石炭価格はレファレンスケースに比べ平均81%増、ガソリン価格は5%増、天然ガスは11%増、電気料金は(i)段階的オークションの場合11%増、(ii)全面オークションでは13%増となる。
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同提案は、原子力発電の新設・増設、および、再生可能資源利用の発電を推進する。
- 原子力発電設備容量は2004年から2030年までに47ギガワット(リファレンスケースでは2005年から2030年までに9ギガワット)増加。
- 2030年の再生可能資源発電設備容量(レファレンスケースでは5,590億キロワット時)は、(i)段階的オークションの場合で8,230億キロワット時、(ii)全面オークションでは8,570億キロワット時まで拡大。
経済**
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段階的オークションの場合、2030年の米国卸売りエネルギー価格はレファレンスケースに比べ約12%上昇する。これは、エネルギー小売価格の約8%増、CPIの1%増に相当する。
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2009年から2030年までのGDP累計損失は、(i)段階的オークションの場合で2,320億ドル(0.1%)、(ii)全面オークションで4,620億ドル(0.19%)。
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エネルギー価格の高騰と消費者支出の縮小は投資を阻む傾向があるが、同提案には投資活動支援に役立つ条項が多く盛り込まれているため、州政府や民間部門による省エネ技術投資の拡大が期待される。
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段階的オークションの場合、2017年には500億ドルというCCTF上限に達し、排出クレジットや安全弁クレジットの販売であがる収益は全て財務省に納入される。このため、政府財政赤字は2030年には590億ドル縮減する。全面オークションの場合、政府に入る収益が更に増え、政府財政赤字は2030年に2,000億ドル縮減する。
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