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NEDO ワシントン事務所:デイリーレポート
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2009年
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エネルギー・環境・産業技術関連では、以下のような動きがあった
4月1日特別号
(4月3日更新)
下院エネルギー・商業委員会、包括的なエネルギー・気候変動法案の草案を公表
下院エネルギー・商業委員会の民主党議員が3月31日、「2009年米国クリーンエネルギーおよびエネルギー安全保障法案(American
Clean Energy and Security Act of
2009)」の草案を公表した。下院エネルギー・商業委員会のHenry
Waxman議長(民主党、カリフォルニア州)とEd
Markey下院議員(民主党、マサチューセッツ州)が草稿した同法案は、エネルギー施策と気候変動施策を一つにまとめた包括的な法案で、(1)クリーンエネルギー;(2)省エネルギー;(3)地球温暖化;(4)クリーンエネルギー経済への移行、という4章構成となっている。下院エネルギー・商業委員会が発表した同法案のエグゼクティブ・サマリー概要は下記の通り:
第1章 クリーンエネルギー
再生可能エネルギー
- 年間100万メガワット時以上の電力を販売する小売供給者に風力やソーラーや地熱、バイオマスや埋立地ガス、適格水力や海洋エネルギーといった再生可能資源の利用を下記のように義務付ける:
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2012-2013 .............................
6.0%
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2014-2015 .............................
8.5%
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2016-2017
.............................11.0%
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2018-2019
.............................14.0%
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2020-2021
.............................17.5%
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2022-2023
.............................21.0%
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2024
...........................................23.0%
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2025-2039
.............................25.0%
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- 州知事は、上記義務の5分の1を省エネルギー施策で満たすことを選択できる。
炭素の回収・隔離
- 石炭が将来の米国エネルギーの一要素であり続けることを確実にするため、炭素回収・隔離(CCS)技術の開発を推進。
- CCSの早期実証計画、CCSの大規模な商業展開に対するインセンティブ、新規石炭火力発電所の性能基準等を設定。
クリーン燃料とクリーン自動車
- 先進バイオ燃料やその他のクリーン輸送燃料を促進するため、低炭素燃料新基準を設定。
- 電気自動車の大規模実証を行う州政府や市や民間企業に対する財政支援(グラントまたはローン保証)を認可。また、電気自動車生産のために工場の設備を一新する自動車メーカーに対する財政支援を認可。
スマートグリッドと送電
- スマートグリッドやデマンドレスポンス利用で発電所のピーク負荷を軽減する施策、新規家庭電化製品のスマートグリッド対応能力を推進する施策等。
- 連邦エネルギー規制委員会(FERC)に対し、配電網の近代化、及び.再生可能資源で発電された電力を運ぶ送電線の新設に関する地域計画プロセスを改正するよう指示。
州政府との提携
- クリーンエネルギー・省エネプロジェクトに対する連邦財政支援のレポジトリの役割を果す州政府エネルギー環境開発(State
Energy and Environment Development
=SEED)基金を州政府エネルギー局が創設することを認可。
連邦政府による再生可能電気購入
- 連邦各省庁が、再生可能電気購入の長期契約を結ぶことを認可。
第2章 省エネルギー
ビルディングのエネルギー使用合理化
- 新築ビルの省エネを推進するため、連邦政府は高度の省エネ建築基準を採用する州政府に対して指導と財政支援を提供。
- 既存の商業用・住居用ビルのエネルギー効率改善のため、それらの改造に予算を認可。
- 環境保護庁(EPA)に、ビルの省エネを評価する方法を策定するよう指示。
プレハブ住宅
- 1976年以前のプレハブ住宅に住む低所得家庭に、Energy
Star認定の新しいプレハブ住宅購入に使用可能な割引クーポンを提供。
電化製品のエネルギー使用合理化
- 照明の省エネ基準に関する合意4件と、その他の電化製品の基準合意4件を成文化。
- 省エネ基準の設定、最低基準を定める費用対効果テストの強化、及び公開義務に関するDOEの現行プロセスを改正。
- そのクラスで最高の(Best-in-Class)電化製品を大量に販売する小売業者に報奨金を提供するプログラムを設置。
輸送部門のエネルギー使用合理化
- 大統領に対し、EPAが発表した燃費基準や排出基準、及びカリフォルニア州の軽自動車基準で関連省庁及びカリフォルニア州と可能な範囲で協力するよう指示。
- EPAに対し、その他の移動排出源(機関車、船舶、ノンロード排出源等)向けの排出基準を設定するよう指示。
- 州政府に、輸送部門の地球温暖化汚染削減目標を設定するよう命じ、大都市計画室(large
metropolitan planning
organization)にその目標を達成する輸送計画の提出を義務付け。
- 高速道路トラック輸送の効率を改善するスマートウェイ輸送効率改善プログラム(SmartWay
Transportation Efficiency
Program)を実行する権限をEPAに付与。
公益事業のエネルギー使用合理化
- 米国のエネルギー使用合理化努力に電気・天然ガス供給会社を参加させる省資源基準(energy
efficiency resource standard)を新設。
- 新設される省資源基準は、2012年までに電力が自然体の1%減、天然ガスが0.75%減からスタートし、2020年までに電力を15%減、天然ガスを10%減まで徐々に引き上げていく。
産業部門のエネルギー使用合理化
- DOE長官に、工業エネルギー効率基準を策定し、米国規格協会(ANSI)の認定を申請するよう義務付け。
- 火力発電プロセスの効率改善イノベーションに対するアワード計画を創設。
第3章 地球温暖化
同法案の地球温暖化に関する条項は、電力会社・石油会社・化学会社・自動車メーカー・その他のエネルギー会社や製造業者、および環境保護団体から成る米国気候アクション・パートナーシップ(U.S.
Climate Action Partnership
=USCAP)の提言を手本にしている。
地球温暖化汚染削減プログラム
- 電力会社や石油会社、大規模工場やその他該当事業から放出される温室効果ガス(米国全体の85%に相当)を削減する、市場ベースのプログラムを設置。対象となるのは二酸化炭素(CO2)換算で年間25,000トン以上を放出する事業で、大気に放出する汚染1トン毎に連邦排出権(allowance)の所有が義務付けられる。該当事業からの総排出量を2012年までに2005年水準の3%減、2020年までに20%減、2030年までに42%減、2050年までに83%減とするため、政府発行の排出権の数を毎年減らしていく。
付加的汚染削減
- 環境保護庁(EPA)に対し、海外の森林破壊を防止する協定を締結することによって、温室効果ガスの更なる削減を達成するよう指示。
- 排出権の約5%を、この低コストな汚染削減施策に充当。
オフセット
- 国内外のオフセットを認可。但し、年間のオフセットは20億トンを超えないものとする。
- オフセットを利用する該当事業は、排出量4トンに対して5トンのオフセットクレジットを提出しなければならない。
バンキングとボローイング
- 次期目標期間で使用するための排出権バンキングには制限を設けない。
- 翌年の排出権からペナルティなしでボローイング出来るよう、二ヵ年順守(two-year
compliance)期間を設置。
戦略備蓄(Strategic Reserve)
- 排出権価格が予想以上に急騰する場合に備え、約25億の排出権を戦略備蓄として保留する。
炭素排出権市場の保証および監視
- 炭素排出権およびオフセットの新市場の透明性と流動性を保障するため、厳格な監視と規制を整え、不正行為や市場操作に対する厳格なペナルティを確立。
- 排出権とオフセットの現金市場の管理は、FERCが担当。
付加的な温室効果ガス基準
- EPAに対して、上記の排出権システムの対象外である排出源に関する排出基準を制定するよう指示。
- ハイドロフルオロカーボン(HFC)と黒色炭素(black
carbon)の排出を削減する特別プログラムを設置。
第4章 クリーンエネルギー経済への移行
米国競争力の確保
- 米国製造業者が海外競争相手と比べて不利とならないよう、同プログラムで発生する追加費用を相殺するリベートを特定産業部門の企業が受け取ることを認可。対象となる部門は、大量のエネルギーを消費する部門、および、世界的に取引される商品を生産する部門。
- 大統領が、リベート条項は競争の不均衡を十分に補正していないと判断した場合には、大統領は「国境調整(border
adjustment)」プログラムの設置を指示するものとする。「国境調整」プログラムでは、海外の製造業者および輸入業者は米国行き製品に含まれた炭素をカバーする特別排出権を購入・所持することを義務付けられる。
グリーン雇用
- 学生を再生可能エネルギーやエネルギー効率化、その他気候変動抑制関連部門でのキャリアに備える教科過程や研修プログラムを確立する大学に競争グラントを提供する権利を教育省長官に付与。
クリーン技術の輸出
- 途上国におけるクリーン技術の広範な普及を奨励するための米国支援。但し、米国支援の対象となる諸国は、国際協定を批准し、十分な温室効果ガス削減を達成する国内排出抑制活動に取り組んでいる諸国のみとする。
地球温暖化への適応
- 地球温暖化の影響に対する国家対応を確立するため、省庁間諮問委員会(国家気候変動適応委員会:National
Climate Change Adaptation Council)を設置。
- 国立海洋大気局(NOAA)に対し、脆弱性(vulnerability)評価の実施と国立気候局(National
Climate Service)の設置を指示。
- 州政府・地方政府・部族政府の適応プロジェクト、および、新設する天然資源気候変動適応委員会(Natural
Resources Climate Change Adaptation
Panel)による省庁間活動の調整を支援するため、気候変動適応基金(Climate
Change Adaption Fund)を創設。
- 最も脆弱な途上国の気候変動適応を支援するため、米国国際開発庁(USAID)内に国際気候変動適応プログラム(International
Climate Change Adaption Program)を創設する。
Waxman議長は同法案をメモリアル・デー(5月25日)までにエネルギー・商業委員会で可決させる方針であり、Nancy
Pelosi下院議長(民主党、カリフォルニア州)も年末までには下院本会議で可決させたいと示唆している。
(CongressNow, April 1, 2009; Discussion
Draft Summary The American Clean Energy and Security Act of
2009)
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